9月20日(金)に国際ビジネス委員会担当9月例会『日本病からの脱出』~日本経済の好循環を考える~が太田商工会議所にて開催されました。
本年度、国際ビジネス委員会は、現在の日本の経済を紐解き、外国との経済や社会を比較し学ぶことで、一経済人として何ができるかを考えるための例会を開催してまいります。
今回の例会では、各種メディアにも多数ご出演されております、第一生命経済研究所の首席エコノミストである永濱利廣氏をお迎えし、『日本病からの脱出』~日本経済の好循環を考える~ をテーマに、講演会を開催いたしました。
また今回、太田YEGに限らず同じ青年経済人として活発に活動されている、太田青年会議所メンバー、太田市新田商工会青年部メンバー、さらにYEG群馬県連メンバーにもご参加をいただき、今回の貴重な講演を共有し、共に学ばせていただきました。
講演に先立ち、まず参加者に二択クイズが出題され、その結果参加者自身が如何に無意識に「日本病」に陥っているのかとはっと気付かされるところから、「日本病」とはなにかの解説に続きていきました。
そして日本経済の30年にわたる長期的な低迷=「日本病」を、デフレによる物価、賃金、利息、設備投資意欲、研究開発費、などが上がらない/横ばいになっている現状から紐解いていきます。
また国際的な経済環境の変化や社会情勢、世界的なインフレ状況と日本のデフレ状況の乖離、人手不足、国内企業の海外流出など、多くの理由からこの30年の低迷が継続していることを解説いただきました。
その後、こうした状況が少しずつ打開されていく兆しについてもお話をいただきました。国内生産拠点の増加傾向や賃上げ傾向、アジア圏全体を含めた貿易圏国人口増加、健康寿命でみる生産年齢人口割合の見方など、データ分析方法によって、暗い状況だけではない考え方についても教えていただきました。
最後に今後日本が「日本病」を脱却するための方向性を示していただきました。国内投資を増加させること、賃金を上昇させること、海外からの投資を受け入れて国内を活性化させること、輸出競争力を上げていくこと、国内企業の新陳代謝(M&A、倒産、スタートアップなど)、インフラ改修など、幅広い打開策をご提示いただきました。中小企業経営に関わる多くの参加者にとっても、新規設備投資、賃金見直し、商品価格見直し、研究開発推進など、具体的なヒントを受け取り、チャレンジの契機をいただくことができました。
また講演後は各参加者が置かれている立場より、中小企業の目線からの多くの活発なご意見、ご質問も飛び交いました。
当委員会では、今回の講演会を通じて得られた学びを活かしつつ、今後もさらに積極的に行動できる青年経済人創出のため、活動を行ってまいります。引き続き宜しくお願い致します。